初心者でも安心！移動平均線を使ったビットコイン攻略法

「ビットコインのチャートを見ても、線がたくさんあってどう読めばいいのか分からない…」そんな悩みを持つ初心者の方は多いはずです。この記事では、投資初心者でも理解しやすい“移動平均線”を使ったビットコイン分析の基本を、図解や実例を交えて分かりやすく解説します。

移動平均線とは？初心者にもわかる基本

移動平均線とは端的に言うと一定期間の平均売買価格を線でチャートに表示したものです。

□線が上向きだと上昇トレンド

□線が下向きだと下降トレンド

□線が横向きだと横ばい

と言った具合に相場における上昇トレンドや下降トレンドの把握に使われる事が多いです。

一般に○○MAと表示します。

例えば、20日移動平均線ならば「２０MA」になります。）

さてそんな移動平均線の基本を見ていきましょう！

1-1. 移動平均線の仕組み

移動平均線とは、一定期間の価格の平均値を線でつないだものです。たとえば「5日移動平均線」は、直近5日間の終値を合計し、5で割った値を毎日更新してつないでいきます。この線をチャート上に表示すると、価格の上下動に対して「なめらかな線」が引かれ、全体の流れを把握しやすくなります。

初心者が移動平均線を学ぶ最大のメリットは、「相場の方向性を一目でつかめる」ことです。価格は日々大きく変動しますが、移動平均線を重ねることで、ノイズ（小さな値動き）に惑わされずにトレンドを把握できます。特にビットコインは値動きが激しいため、移動平均線は相場の「羅針盤」として役立ちます。

1-2. 株式市場とビットコイン市場の違い

株式市場とビットコイン市場では、移動平均線の使い方にいくつか違いがあります。株式市場は取引時間が限られており、1日の取引終了時点の終値をもとに分析します。一方、ビットコイン市場は24時間365日動いているため、「日足」「週足」「時間足」といった複数の時間軸で移動平均線を活用する必要があります。

たとえば、短期トレーダーであれば「1時間足の移動平均線」を使って売買タイミングを探り、長期投資家であれば「日足や週足の移動平均線」で中長期のトレンドを確認するといった具合です。このように、同じ移動平均線でも市場の特性に応じて活用方法が変わるのです。

移動平均線の種類と特徴

2-1. 短期・中期・長期の移動平均線

移動平均線には大きく分けて「短期」「中期」「長期」があります。

これらを組み合わせてチャートに表示することで、「短期と長期の移動平均線の交差」や「線の傾き」から、相場の転換点や継続性を判断できるようになります。

2-2. 代表的な「5日線・25日線・75日線」

多くの投資家が使う定番の移動平均線は「5日線」「25日線」「75日線」です。

ビットコインのチャートでは、この3本を同時に表示して分析するケースが多いです。価格が5日線を上抜けると短期的な上昇が期待でき、さらに25日線や75日線を突破すると中期・長期的な上昇トレンドに発展する可能性があります。

2-3. 単純移動平均線（SMA）

最も基本的な移動平均線が「単純移動平均線（SMA：Simple Moving Average）」です。これは、指定した期間の終値を単純に合計し、その日数で割って算出します。計算方法がシンプルで分かりやすく、多くのチャートツールにデフォルトで設定されています。

例えば、25日移動平均線（25SMA）は直近25日間の終値の平均値を表し、それを毎日更新して線で結んでいきます。これにより、中期的な株価の方向性を捉えることができます。

ただしSMAは、急激な価格変動に影響されやすいという特徴があります。例えば大きな値動きが1日あると、その影響がしばらく平均値に残り、実際のトレンドよりも線がやや「鈍く」反応してしまうことがあります。

2-4. 指数平滑移動平均線（EMA）

SMAの弱点を補うために考案されたのが「指数平滑移動平均線（EMA：Exponential Moving Average）」です。EMAは直近の価格により大きな比重をかけて平均を算出するため、SMAに比べて最新の値動きに敏感に反応します。

たとえば短期売買を行うトレーダーは、SMAよりもEMAを重視することが多いです。急な相場の変化を素早くキャッチできるからです。逆に、中長期的なトレンドを捉えることが目的であれば、価格に振り回されにくいSMAのほうが適している場合もあります。

2-5. SMAとEMAの違いと使い分け

SMAとEMAはどちらも「移動平均線」ですが、その性質が異なるため使い分けが重要です。

例えば、デイトレードのように1日単位で売買を繰り返す人はEMAを重視し、数週間〜数か月のスパンで投資する人はSMAを基盤に考えるとよいでしょう。

また実際には「SMAとEMAを両方表示して比較する」という使い方も有効です。これにより、市場の大きな流れと直近の変化の両方を把握でき、より精度の高い分析につながります。

ヨンゴ

色々と試してみて自分に合ったものを取り入れるといいですね。

移動平均線を使ったビットコイン分析

3-1. ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線を使った代表的な売買シグナルに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。

ゴールデンクロス

短期移動平均線（例：5日線）が中期・長期移動平均線（例：25日線や75日線）を下から上に突き抜ける現象。これは「上昇トレンドが始まるサイン」とされ、多くの投資家が買いに動くきっかけとなります。

デッドクロス

逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に割り込む現象です。これは「下落トレンドへの転換サイン」とみなされ、売りやロングしている場合は手仕舞いを検討する合図となります。

ただし、ビットコインのように値動きが激しい市場では「だまし」も多く、クロスが出たからといって必ず相場がその方向に進むわけではありません。そのため、クロスを確認する際は他の指標（出来高やサポートライン）と併用すると精度が上がります。

3-2. 移動平均線の傾きで相場の方向性を読む

移動平均線は「クロス」だけでなく、その傾きにも注目することが重要です。

たとえば、価格が移動平均線より上にあり、かつ移動平均線が右肩上がりなら「上昇相場が強い」と判断できます。逆に、価格が線の下にあり、線自体が下向きなら「下降トレンドが継続中」と考えられます。

ビットコインは短期的に乱高下しますが、線の傾きを見ることで「大きな流れ」を確認でき、初心者でも落ち着いた判断を下しやすくなります。

初心者がやりがちな失敗と注意点

4-1. 移動平均線だけに頼る危険性

移動平均線は便利な指標ですが、これだけに頼るのは危険です。なぜなら「過去の価格データ」を基に算出されるため、相場の未来を正確に予測するものではないからです。

例えば、急激なニュース（規制強化やETF承認など）が出れば、移動平均線のサインに関係なく価格は大きく動きます。また、短期移動平均線はだましが多く、初心者が「クロスが出たから買い！」と単純に判断すると損失を抱えることもあります。

移動平均線はあくまで「補助的な道具」として使い、ファンダメンタルズ（ニュースや需給）や他のテクニカル指標と組み合わせることが大切です。

4-2. ビットコイン特有の値動きに注意

ビットコイン市場は株式市場と比べて参加者が世界中におり、24時間365日取引されています。そのため、深夜や早朝に急騰・急落するケースも多く、移動平均線のサインが機能しにくいこともあります。

また、仮想通貨はボラティリティ（変動幅）が非常に大きいため、株式のように「25日線を割ったから下落」といった単純な判断が通用しない場面も少なくありません。初心者は、まず少額で実際にチャートを見ながら学び、ビットコインならではの動き方に慣れることが重要です。

実際に移動平均線を使ってみよう

5-1. 無料で使えるチャートツールの紹介

移動平均線を活用するには、チャートツールの利用が欠かせません。幸い、ビットコインは多くの取引所や無料ツールで移動平均線を表示できます。

初心者はまずシンプルなツールから始め、徐々に機能が豊富なTradingViewなどに移行すると良いでしょう。

5-2. 実例：移動平均線でビットコインの売買タイミングを確認

例えば、ビットコインの価格が「25日移動平均線を下から上に抜けた」とします。このとき、短期的な上昇が期待できるシグナルと考えられます。

さらに、75日線も同時に上抜ければ、中期的な上昇トレンド入りを示唆します。

逆に、価格が移動平均線を下回り、5日線が25日線をデッドクロスした場合は、短期的な下落が続く可能性があるため注意が必要です。

このように、移動平均線は「売買の判断基準」として非常に有効です。ただし、実際に取引する際は「資金管理」と「損切りルール」をセットで考えることが大切です。

移動平均線を学ぶ次のステップ

これまで移動平均線の説明をしてきましたが、この章では移動平均線とその他のテクニカル指標を組み合わせてのトレードについて説明します。

6-1. 他のテクニカル指標との組み合わせ

移動平均線を単独で使うより、他の指標と組み合わせることで分析の精度が向上します。

例えば、移動平均線でゴールデンクロスが出たときに、RSIが30以下（売られすぎ）なら「反発上昇の可能性が高い」と判断できます。

6-2. 中長期投資と短期投資での使い分け

投資スタイルによって、移動平均線の見方は変わります。

初心者はまず中長期の移動平均線を意識し、長期的な上昇トレンドに乗る形で投資するのが安全です。短期売買は経験を積んでから取り入れるのが良いでしょう。

まとめ

移動平均線は、初心者がビットコイン投資を学ぶ上で最初に取り入れるべき基本のテクニカル指標です。価格の方向性をシンプルに理解できるため、複雑なチャートに戸惑う初心者にとって強力な「相場の道しるべ」となります。

移動平均線は万能ではありませんが、投資の第一歩として非常に有効です。まずは無料のチャートツールで移動平均線を表示し、実際の値動きと照らし合わせながら学んでみましょう。経験を積むことで、相場の見え方が大きく変わるはずです。

ヨンゴ